診療科のご案内

眼科

眼科では保険診療を中心に、各種眼疾患の治療を行っています

眼科では、白内障、緑内障、網膜疾患、加齢性黄斑変性症の検査や治療を行っています。
手術は、白内障手術、緑内障手術、網膜硝子体手術をはじめ、翼状片の手術も行っています。
特に加齢黄斑変性については、硝子体内注射、光線力学療法、ICG蛍光眼底造影検査、OCTアンギオグラフィなどの検査・治療を必要に応じ実施しています。光線力学療法については相模原市内で実施できる数少ない施設です。
白内障手術は、医療上の安全面から原則として片眼づつの入院、手術となります。
施設入所中などで片眼づつのご入院が難しい場合はその旨ご相談ください。


外来通院が困難になった方には訪問診療も行っています。
【令和3年4月より】

  • 対象:当院眼科に通院中または過去通院しており、外来受診が困難な方
  • エリア:相模原市南区(当院より半径5キロ程度)
  • 日時:月曜日午後
ご希望の方は、訪問診療申込書および問診票にご記入の上病院までFAXをお願いします。
→訪問診療申込書および問診票はコチラ
FAX 042-743-5180
後日担当者よりご連絡させていただきます。なおこれまでの治療経過や病状によっては
訪問診療では十分な治療ができずご希望に添えない場合がございますのでご了承ください。

白内障手術では保険診療ではカバーできない老眼について
自由診療、選定療養で対応しています

自由診療枠で3焦点レンズも取り扱っております。
また、国内で承認されている2焦点レンズなど選定療養対応のレンズも使用可能です。

多焦点眼内レンズの手術費用

選定療養費対応の多焦点眼内レンズ
詳しくコチラをクリック→

各種レンズの説明

遠方から中間まで焦点が合うレンズ
焦点深度を広げることにより、上図の様に、遠方から中間まで広い範囲に焦点を合わせることが可能になります。一方で焦点深度が広がる範囲は1D程度なので、50cmより手前は細かい字は見にくいことが多いため、ソフトモノビジョンという片方を遠方~中間、片方を中間から近方に合わせる方法や、片方をシンフォニー、片方を近方重視の2焦点レンズにするというような方法もあります。


上図は乱視のある見え方

乱視を矯正した見え方

多焦点レンズによるグレアハロー

2焦点レンズ

ZKB00+2.75遠方と近方50cmに焦点が合うレンズ。乱視は矯正できません。パソコンなど少し距離のある作業、身長が高い方など、細かい字を近くで見ない方向きです。

ZLB00+3.25遠方と近方40cmに焦点が合うレンズ。乱視は矯正できません。30cmと50cmの中間で比較的多様なニーズに合うレンズです。

ZMB00+4.0遠方と近方30cmに焦点が合うレンズ。乱視矯正できません。比較的身長の日本人向きです。読書や編み物などに向いているかもしれません。

乱視矯正2焦点レンズ

加齢黄斑変性

加齢黄斑変性症は、加齢により網膜の中心部である黄斑に水がたまったり腫れたりすることで見ようとするところが見えにくくなる病気です。症状としては物が小さく見えたりゆがんで見えたり、急に真ん中が見えなくなったりすることで、比較的急激に視力が低下します。診断は医師が眼底検査をすることや眼底写真、光干渉断層計などの専門の機械を使うことで診断できます。治療としては薬物療法(硝子体注射)、光線力学的療法、レーザー凝固、手術などがあります。病状により治療方法は変わりますが第1選択肢として薬物療法(硝子体注射)が行われることがほとんどです。予防としては禁煙、サプリメントなどが有効的とされています。

硝子体注射

硝子体注射とは、眼球内の硝子体腔内に血管内皮増殖因子の作用に拮抗する薬物を直接注射する治療法です。眼球内に薬を入れるので、目薬や飲み薬よりも効果は強いですが細菌感染の危険があります。

  • 加齢黄斑変性に対して薬品の効果がもっとも強いのはベオビュついで、アイリーア、ルセンティスです。しかしベオビュは効果だけでなく、まれに重篤な副作用もあるので、担当医に相談してください。
  • 薬価はアイリーア137,292円(薬代のみ自己負担分:3割負担で41,595円)、ルセンティスは157,776円(同じく3割で47,333円)、ベオビュ142,784円(同じく3割で42,835円)、アバスチン薬価収載は41,738円(ただし国内では購入できず海外から個人輸入するため約10万円、薬剤自己負担は病院負担のため自己負担は0円です)
  • 副作用は、重要な副作用として、①細菌性眼内炎②脳梗塞③地図状萎縮があります。細菌性眼内炎はまれですが発症すると失明につながります。脳梗塞は明確な因果関係はわかりませんが可能性はあります。アバスチンは他の薬剤よりリスクが高い可能性があります。③の地図状萎縮については、治療と並行して自発蛍光眼底検査を実施し、発症が疑われる場合治療を中止することも検討します。
  • 両眼発症の可能性があるため、両眼発症を遅らせるため、禁煙とサプリメントの内服が推奨されます(病院内で購入することができます。)ただし、医療用医薬品ではないので医療保険の対象ではありません。禁煙治療については医療保険の対象となります。
  • アイリーアの効能又は効果
    1. 中心窩下脈絡膜新生血管を伴う加齢黄斑変性症
    2. 網膜中心静脈閉塞症に伴う黄斑浮腫
    3. 病的近視に伴う脈絡膜新生血管
    4. 糖尿病黄斑浮腫

    網膜静脈閉塞症に伴う黄斑浮腫、病的近視における脈絡膜新生血管
    アフリベルセプト(遺伝子組換え)として2mg(0.05mL)を1カ月ごとに1回、安定するまで連続(導入期)して硝子体内投与する。

    糖尿病黄斑浮腫
    アフリベルセプト(遺伝子組換え)として2mg(0.05mL)を1カ月ごとに1回、連続5回硝子体内投与する。その後は、通常、2ヵ月ごとに1回、硝子体内投与しする。なお、病状により投与間隔を適宜調節するが、1ヶ月以上あけること
    診療報酬点数G016,580点(手技料:針・ドレープなど材料費を含む)、アイリーア薬価138,653円(薬代のみ)
  • ルセンティスの効能又は効果
    1. 中心窩下脈絡膜新生血管を伴う加齢黄斑変性症
    2. 網膜静脈閉塞症に伴う黄斑浮腫
    3. 病的近視における脈絡膜新生血管

    網膜静脈閉塞症に伴う黄斑浮腫
    ラニビズマブ(遺伝子組換え)として1回あたり0.5mg(0.05mL)を硝子体内投与する。
    投与間隔は、1ヵ月(通常は4週間)以上あける。
    診療報酬点数G016,580点(手技料:針・ドレープなど材料費を含む)、ルセンティス薬価157,776円(薬代のみ)
  • ベオビュの効能又は効果
    1. 中心窩下脈絡膜新生血管を伴う加齢黄斑変性
    (他薬剤より効果は強いものの、副作用も強く出る恐れがあります)
    診療報酬点数G016,580点(手技料:針・ドレープなど材料費を含む)、ベオビュ薬価142,784円(薬代のみ)

光線力学的療法(PDT)

PDTは光感受性物質を点滴し、その後に専用のレーザーで病変に照射する治療です。治療を行う前に造影検査を行い、病変を確認して大きさに合わせてレーザーの照射範囲を決定します。治療後48時間は強い光に当たると光過敏症などの合併症が起こることがあるので注意が必要です。光線力学的療法は必ずしも一度で終了するとは限りません。治療のためには専用のレーザー装置が必要であり、眼科PDTの認定医が行う必要があります。

2020年度 手術・硝子体注射件数
水晶体再建術(白内障手術) 685件
緑内障手術、網膜硝子体手術 80件
硝子体注射 563件

眼科の検査

広角眼底カメラ(OPTOS デイトナ)

  • 眼底写真を撮ります。
  • 通常の散瞳型眼底カメラよりも、広い範囲が撮れます。

光干渉断層計(OCT)

  • 網膜の断層画像を撮影します。
  • 黄斑疾患や網膜疾患、緑内障による視神経繊維層の欠損などを、早期に発見することができます。

IOLマスター

  • 赤外線で眼軸(眼球の長さ)を測定します。
  • 白内障手術時に入れる眼内レンズの度数を決定するために必要な検査です。

スペキュラーマイクロスコープ

  • 角膜内皮細胞を測定します。
  • 内眼手術前後や、コンタクトレンズ長期装用者は内皮細胞が減少する可能性があります。

レーザーフレアメーター

  • 前房蛋白測定装置。
  • 白内障手術前後やブドウ膜炎による前房炎症を測定します。

角膜形状解析検査

  • 角膜表面の形状を測定します。
  • 円錐角膜や角膜疾患など、角膜の歪みがわかります。

ハンフリー自動視野計

  • 静的動的視野検査計。主に中心部30度以内の視野の測定をします。

ゴールドマン視野計

  • 動的量的視野検査計。全体の視野の広さを測定します。

マイオピン(低濃度アトロピン)点眼治療

  • 小児の近視の進行を抑える点眼薬治療です。対象は6歳~12歳までの、軽度または中等度の近視の方となります。初診時は保険診療にて視力や眼の状態などの検査を行い、適応があれば次回受診以降に、マイオピン(低濃度アトロピン)点眼治療を行います。
    なお、マイオピン(低濃度アトロピン)点眼治療は自由診療となりますのでご了承ください。

内科

「何科に行けばいいのかわからない時に対処ができる内科」を目指しています。もちろん、当科の外来診療だけで対応できない病状の時には、専門病院や入院施設のある病院に積極的にご紹介し、また、治療後や回復後は、逆紹介をお受けしています。
認知症の診断や治療も行っておりますが、ご希望があれば専門病院にご紹介しています。
当医療生協の訪問看護ステーションや訪問ヘルパーステーションを始め、各地の専門機関とも連携しています。
より良い治療効果をあげるため、治療の主役である患者さんご自身が十分に理解し納得できるような、親切で丁寧なわかりやすい説明を心がけています。
病気の適切な診断と治療、そして、病気があっても元気に快適に幸せに暮らせる日々を続けるためにお役に立ちたいと願っております。

※リウマチ、膠原病・・・詳しくはこちらをクリック→

特殊外来について

糖尿病外来

  • 糖尿病の迅速検査(血糖値/HbA1c/尿検査)
  • 24時間持続血糖測定
    フリースタイルリブレを実施しています。
  • DPN(糖尿病性末梢神経障害)検査
    糖尿病の合併症の一つである足の神経障害の早期発見を目的とした検査です。
  • インスリンポンプ療法
    I型糖尿病の方を対象に、注入器により持続的にインスリンを注入します。

禁煙外来

当院では、ニコチン依存症管理料の届出を行っており、禁煙のための治療サポートをする禁煙外来を行っています。詳細は、内科窓口へお尋ねください。なお、当院の敷地内は禁煙です。

内科の検査

超音波(エコー)検査について

超音波は安全性が高く痛みもありません。また、被曝もないため、妊娠中の方でも安心して検査を受けることができます。
主に腹部、心臓、頸動脈、甲状腺の観察を行っております。
エコー検査の結果、さらに詳しい検査が必要な場合は、連携医療機関でのCTやMRI検査などを受けていただいております。

  • 腹部エコー
    肝臓、胆のう、膵臓、脾臓、膀胱、大動脈、また前立腺などの腹部臓器を観察しています。
    各臓器の大きさや形状、腫瘍、結石などの病変の有無がわかります。
  • 心エコー
    心臓の動き方、血液の流れ方を観察することで、心臓弁膜症、心筋梗塞、心筋症、心不全などの有無や重症度がわかります。心電図異常や不整脈の原因を調べたり、高齢者に多い心房細動という不整脈がある方では、脳梗塞を引き起こす心臓の中の血栓の有無を調べることもできます。
  • 頸動脈エコー
    心臓から脳につながる頚部の動脈を観察することで、血管壁の0.1mmくらいの厚さの変化がわかり、動脈硬化をごく初期段階でとらえることができます。血管の硬さ、狭窄の有無から、脳の中の動脈の状態も推察できます。
  • 甲状腺エコー
    甲状腺は、のど元にある蝶々のような形をした臓器で、甲状腺ホルモンを作っています。甲状腺の病気は、成人女性に多く見られます。エコー検査によって、甲状腺の大きさや甲状腺内部の変化、腫瘍などが観察できます。

心電図検査、運動負荷心電図、24時間ホルター心電図

心電図検査には通常行う安静時心電図検査と、運動による変化をみる負荷心電図検査(自転車エルゴメーター)があり、主に狭心症や不整脈の診断に活用しています。
また、24時間、胸に電極を貼って記録するホルター心電図検査も行っています。防水型の小さな記録装置のため、シャワーや入浴中の心電図も記録できるので、主に胸痛や不整脈の診断に大変役立ち、薬の治療効果を調べることもできます。

呼吸機能検査(肺活量、一秒率など)

息を吸ったり吐いたりする力、勢い、量を調べることで、肺の働きを知ることができます。痛みや身体への害もない検査です。気管支ぜんそくや肺気腫、間質性肺炎などの重症度や治療効果などがわかります。

睡眠時無呼吸検査(睡眠時パルスオキシメーター)

指先に小さな測定器をつけるだけで、寝ている間の呼吸状態、血液中の酸素濃度、脈拍などを記録して、無呼吸の有無や重症度を調べる検査です。寝ている時に大きないびきをかいたり、呼吸がしばらく止まる方、昼間にやたらと眠くなる方、血圧がなかなか下がらない方にお勧めしています。睡眠時無呼吸が重症の方には、専門病院での一泊入院による精密検査にご紹介し、その結果、必要が認められた方には、CPAP(シーパップ)(持続陽圧呼吸療法)管理を当科外来で行っています。

尿素呼気試験

胃の中のヘリコバクター・ピロリ菌の有無を調べる検査です。検査薬(13C尿素)を服用し、服用前後の呼気(吐いた息)を集めて診断します。主にピロリ菌の除菌治療を行った後で除菌できたかどうかを調べるために行います。

レントゲン

胸部のレントゲンは、肺炎や肺がんの診断以外に、心臓の形、大きさ、肺の血管の状況などから心臓の働き、心不全の状態を知るために撮影します。
腹部レントゲンは、胃や腸の状況や尿路結石などを調べるために撮影します。

胃カメラ(上部消化管内視鏡検査)(経口)

食道・胃・十二指腸を口からの内視鏡で検査します。(経鼻内視鏡は行っておりません)
毎週火曜、水曜の午前中、不定期で金曜にも、一日10件ほどの検査をベテランの専門医が施行しています。検査に精通した看護師の親切な優しい介助が好評です。検査結果は、内科外来担当医師よりご説明いたします。
小さなポリープや、潰瘍瘢痕、早期胃がん疑いの場合の生検も行っています。
初期の病変を見落とさず、癌の早期発見、早期治療につなげているので、定評があります。
のどの麻酔に加え、希望者には鎮静剤注射を使用しての検査も行っていますが、年齢や病状によっては、使用できないこともあります。

上部消化管X線造影検査

上部消化管(食道・胃・十二指腸)の形の変化や病変の有無を調べる検査です。胃など臓器の内部の様子はそのままでははっきりと写りません。そのためにバリウムと胃を膨らませるために発泡剤という炭酸の粉をのんで検査をおこないます。

  • 上部消化管X線造影検査はどのようにおこなうのか?

    当日の朝食を抜き、一切の飲食をしない状態で検査を行います。検査の際はバリウムと発泡剤をのんで胃を膨らませた状態で撮影します。胃や十二指腸をくまなく観察するためには内壁に薄くまんべんなくバリウムを付着させる必要があります。そのため、機械で透視台を動かしたり、患者さん自身に体の向きを変えて頂きながらさまざまな方向から撮影を行うことで、消化管の内壁の微細な病変を描出することができます。

    検査時間は約10分程度となります。検査後には下剤を飲んでバリウムの排出をうながします。
    尚、飲食の制限がありますので検査予約の際の指示に従って制限してきてください。
    胃の手術を受けられた方や、透視台の上で体の向きを安全に変えることができない場合は、胃カメラをお勧めしています。

骨密度検査(MD法)

アルミニウム板の貼ってある板の上に両手を乗せてレントゲンを撮るだけで、簡単に骨密度がわかり、骨粗しょう症の診断ができます。

CT、MRIなど

当科でできない検査が必要な方には、連携医療機関にご紹介しています。
ほとんどの場合、検査予約は当科ででき、連携先では検査のみを受けていただき、結果のご説明は当科で行っております。

大腸内視鏡検査など

当連携医療機関にご紹介しています。
大腸ポリープの治療を受けた方で、一年後の再検査を勧められた方には、時期になると紹介状をお書きしています。

予防接種

予防接種には、公費(無料または助成あり)で受けられる接種と、自費で受ける接種があります。
希望される方は事前に病院までお問い合わせください。
明らかに発熱のある、その他、医師が予防接種を受けることが不適当と判断した方は
予防接種を受けられない場合があります。

予防接種一覧